Featured Stories
Category
Archive
よく見られているページ
調査報道 Archive
-
エレベーター8割 新基準の安全装置なし 施行令改正から7年 国交省庁舎も設置せず 既存設備には義務なく 事故遺族は批判
Posted on 2016年3月29日国内の8割以上のエレベーターで、ブレーキを二重にするなどして、1つのブレーキが故障した際に扉が開いたまま動くことを防ぐ新基準の安全装置(戸開走行保護装置)が設置されていない。国土交通省は「安全装置が設置されたエレベーターは、国内にある約70万台のエレベーターの2割未満で、10数万台程度だ」と話す。その国土交通省の庁舎エレベーターにも同装置は2016年1月現在、設置されていない。新基準の安全装置は、2009年9月の建築基準法施行令の改正によって設置が義務付けられたが、施行令の改正前に設置されたエレベーターは義務化の対象外となっているだめだ。既存のエレベーターの安全性は改善されないままで、エレベーター事故の遺族から批判が出ている。 (上の写真は2006年6月に戸開走行事故が起きた事故現場で。事故を起こしたエレベーターは現在、既に交換されている=東京都港区 2016年1月撮影) -
「どん底よりも底」 ― 届かない収容外国人の声 東日本入国管理センター
Posted on 2014年6月22日東日本入国管理センターに収容されていた男性は、収容されていた2年間を「どん底よりも底」と振り返る。茨城県JR牛久駅からバスで25分、林道を進んだところにある東日本入国管理センターは、全国に3つある入国管理収容施設の中で、収容人数が最も多い収容施設だ。その施設内での生活に、被収容者は心身のストレスを抱えている。今年3月には、被収容者2名が相次いで死亡した。東京弁護士会は、2名の被収容者が適切な医療措置を受けられずに死亡したとして、同センターに対し、第三者機関による検証と再発防止を求めている。 =写真は茨城県牛久市久野町にある法務省東日本入国管理センター。 -
男性も痴漢から保護対象に この春、全都道府県で改正条例施行
Posted on 2014年3月28日2014年4月1日、岡山県の改正迷惑防止条例施行をもって、全国47都道府県すべてで男性に対する痴漢行為を女性と同様に取り締まることができるようになる。1999年まで、迷惑防止条例では女性に対する痴漢しか罰することができず、男性被害者は保護対象外だった。しかし、鹿児島県が男性被害者も対象とする条例施行に踏み切ったことを皮切りに、15年かけて、条例の対象は全国で「婦女」から「人」に拡大した。 -
プラムポックスウイルスに揺れる「梅の里」
Posted on 2012年3月26日未成熟なまま果実を落とし、商品価値を無くしてしまうプラムポックスウイルス(PPV)に感染したウメが、東京都青梅市で多く見つかっている。市内で2012年度に、1万本あまりが処分される見通しだ。今までに処分した数と合わせると、6万5000本あまりあった青梅市のウメ3分の1が処分される計算になる。3年前に青梅市で初めて感染が確認されて以来、調査を行ってきた結果、地域によっては壊滅的な被害を受ける見通しであることが明らかになった。その地名の由来であり観光資源である青梅市にとっては大きな打撃となっている。 (写真はプラムポックスウイルスに感染した南高梅の葉。原島さんのウメ畑で) -
意見公募制度、経産省が31件の行政手続法違反
結果公示で最長3年以上の遅れ、昨年2月に問題化した後も放置Posted on 2010年3月24日パブリックコメント(意見公募手続)の制度で、経済産業省など4府省が、公募結果の公示を半年以上怠る行政手続法違反をしていたことが、J-School取材班の調査で分かった。違反事例34件のうち31件は経産省で、結果公示が3年以上(1,258日)遅れる長期事例もあった。意見公募手続の問題は、2009年2月、取材班が「Spork!」で報道し、管轄する総務省が各府省に注意を促していた。経産省などは、今年3月初め、取材班の記者(院生)が問い合わせた後に相次いで結果を公示しており、昨年の発覚後も違反事例を放置していた実態が見えてきた。 -
解説 法律違反改まらない政府の意見公募制度 チェック体制の充実と府省関係者の意識改革が必要
Posted on 2010年3月24日ジャーナリズムコースの取材班による2年続けての調査取材で、政府のパブリックコメント(意見公募手続き)制度が、適切に運営されていない現実がはっきりしてきた。原因として、各府省の運営が適切かどうかを調べる「チェック体制の不備」や、国民の意見を取り扱う各府省関係者の「責任感の希薄さ」といった点を指摘できる。