2016年8月19日
取材・執筆・撮影:佐藤 瞳
ミスコン出場の経験生かし 「美しさ」の磨き方伝えたい
早稲田大学国際教養学部4年の影山鈴華(りんか)さん(21)は、5月6日に大宮ソニックシティーで行われたミスコンテスト「ミススプラナショナル」日本大会に、埼玉県代表として出場した。2013年には「ミス・ユニバース」にも挑戦。出場で「その人らしい美しさを引き出したい」という思いが高まったといい、内面と外見の美しさの磨き方を教える「ビューティースクール」の開設を目指す。
2016年8月19日
取材・執筆・撮影:佐藤 瞳
早稲田大学国際教養学部4年の影山鈴華(りんか)さん(21)は、5月6日に大宮ソニックシティーで行われたミスコンテスト「ミススプラナショナル」日本大会に、埼玉県代表として出場した。2013年には「ミス・ユニバース」にも挑戦。出場で「その人らしい美しさを引き出したい」という思いが高まったといい、内面と外見の美しさの磨き方を教える「ビューティースクール」の開設を目指す。
コンテストへの出場を目指すようになったのは、高校2年生の時に見たテレビ番組がきっかけだった。ミス・ユニバースジャパンのナショナル・ディレクターを務めていたイネス・リグロンが、ミス・ユニバースジャパンのファイナリストたちを厳しく指導する様子が映し出されていた。
世界的なミスコンテストでは、男性の前で態度を変える「ぶりっこ」や媚びではなく、自立して自信のある女性が評価される。「日本の『カワイイ』は世界には通用しない」というイネスの指摘に衝撃を受けつつも共感し、「私もコンテストに出てイネスに厳しく指導されたい。美しくなる方法を彼女から学びたい」と思ったという。出場に向け、ユーチューブで動画を見たり、セミナーに通ったりして美しい歩き方を学び、家族の意見も参考に練習を積んだ。どの立ち方やポーズがきれいに見えるかを、鏡の前で何時間も研究したという。
だが、13年のミス・ユニバース埼玉大会では準優勝で、全国大会への出場を逃した。今年5月のミススプラナショナルでは日本大会への出場を果たしたが、入賞することはできなかった。世界水準の「美しさ」と比べると、「自分はまだまだ研究がたりない」と感じ、悔しい気持ちが残った。
同時に、ほかの人の美を磨くことの楽しさにも気づいた。ミス・ユニバースの埼玉大会では、ファイナリストが病院を訪ね、入院している女性患者が希望する場面にあった服装を提案するというボランティアの企画があった。影山さんが担当した女性は、「おしゃれだけど、小学生2人の子どもと外で遊べる服を着たい」と希望。2日間考えた末に、スキニーパンツと厚底のヒール、白いデザインシャツという動きやすい服装を提案した。女性に感謝の言葉をかけられたことで、「他者の美を追求したい」と思い始めたという。
卒業後は美に関連する事業を行っている企業に就職し、経験を積むつもりだ。そこで学んだ知識を生かし、将来は内面と外見の美しさの見せ方を教える「ビューティースクール」の設立を目指したいという。「美しさは外見だけではなく、知性や自信など内面からも生み出される。自分の良さを知らず、自信が持てずにいる人に、魅せ方を知ってもらえる場をつくりたい」と話す。
この記事は2016年春学期「ニューズライティング入門(朝日新聞提携講座)」(林 恒樹講師)において作成しました。