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45歳、「投手兼営業」。木田優夫選手が抱く想い。

45歳のシーズン、そしてその先に目指すもの。   しかし、今年45歳になる年齢を考えると、引退の二文字はそう遠くない話である。現実に、昨年一度引退が現実味を帯びていたのだ。それでは、木田選手は引退後どのような道を選ぶのだ…

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45歳のシーズン、そしてその先に目指すもの。

マウンドに立つ木田選手。直球のスピードも戻ってきた

  しかし、今年45歳になる年齢を考えると、引退の二文字はそう遠くない話である。現実に、昨年一度引退が現実味を帯びていたのだ。それでは、木田選手は引退後どのような道を選ぶのだろうか。多くの有名選手のように、評論家になるのか。または、知名度を活かしてタレント活動をするのか。木田選手は、「やりたいことはたくさんある」と話す。「もちろん野球に携わっていきたい」とも言うが、米国シアトルでレストランを共同経営するなど、多彩な才能を見せる彼は、明確に引退後のビジョンを決めてはいないようだ。

 そもそも、木田選手自身が引退をイメージできていないのだ。彼が言うように、昨年オフに栗山氏や吉村氏に引退を勧められていたのならば、石川のユニフォームに袖を通すこともなかった。自分では踏ん切りをつけられないから、他の人たちに引退のタイミングを委ねようと考えていたのに、それが見えなくなってしまったのだ。木田選手は「ほんとどうしようかな、って感じです」と言って、苦笑いした。

 それよりも、いま木田選手の心の中にあるのは、NPBに戻る、現役を続ける、という思いである。今シーズン終了後の12球団合同トライアウトを受験するつもりだ。「良い状態で、木田は今これだけスピード出ますよ、スピード戻ってますよ、ということを見せられたら、まだ可能性はあるんじゃないかと」。そのために、150キロの速球を投げることを目標に日々トレーニングに励み、試合のマウンドに上がり続けている。(了)

 

◇木田優夫選手(きだ・まさお):1968年東京都生まれ。山梨・日大明誠高校から’86年に巨人からドラフト1位指名され入団。11年間で263試合に登板した後、オリックス移籍を経て、’99年にMLBのデトロイト・タイガースへ入団。MLBではその他にもロスアンゼルス・ドジャースとシアトル・マリナーズでもプレーした。’06年に帰国し、ヤクルトへ移籍。’10年からは日本ハムでプレーしたが、’12年オフに戦力外となり、BCL・石川に入団した。ポジションは投手。188センチ、93キロ。右投げ右打ち。

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※この記事は、13年度J-Schoolの授業「ニューズルームG」(冨重圭以子講師)において作成しました。

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