2007年4月15日
取材・執筆・撮影:
Web2.0時代のジャーナリズム
ブログをはじめとするインターネット上のジャーナリズム活動について考える、「オンライン・ジャーナリズム・ワークショップ」の第1回が(2006年)10月18日、早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTy)で開かれた。同プログラムの専任教員で、ワークショップの発起人である小林宏一教授が、アジェンダ(実施計画)を提示。また、各回での討論のもととなる仮説や問題を提起した。
2007年4月15日
取材・執筆・撮影:
ブログをはじめとするインターネット上のジャーナリズム活動について考える、「オンライン・ジャーナリズム・ワークショップ」の第1回が(2006年)10月18日、早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTy)で開かれた。同プログラムの専任教員で、ワークショップの発起人である小林宏一教授が、アジェンダ(実施計画)を提示。また、各回での討論のもととなる仮説や問題を提起した。
まず、現在のオンライン・ネットワークの状況を、小林教授は「発信側編集と受信側編集の融合状態」と表現した。情報の送り手と受け手の境目が見えづらくなっているという状況だ。「20世紀型の情報の出発点はマスメディアで、ゴールは市民という単純な構造から状況が変わってきている」(同教授) その上で、小林教授は、情報伝達の中心を担ってきた新聞社などの「編集機構」は、今後「編集物を編集する」といった「メタ編集」的役割を担っていくのではと予想した。たとえば、編集されてウェブに上がったニュースを、さらに整理・編集して市民に提供するという役割だ。 また、科学技術とオンライン・ジャーナリズムの関連性について、小林教授は「科学技術の分野には、個としての編集をすることのできる者が多いのではないか」という仮説を立てた。米国のニュース専門サイト「トピックス・ドット・ネット」の調査では、科学技術分野のニュースは他分野にくらべ、ブログから発信される記事数が比較的高い傾向にあるという。「日本社会に照らし合わせたときに、科学技術のオンライン・ジャーナリズムは、どのようなスタイルをとっていくだろうか」(小林教授)
今後、Terrierでは、フリージャーナリストの佐々木俊尚さん(ブログ「ジャーナリストの視点」主催)、毎日新聞記者の元村有希子さん(「理系白書ブログ」管理人)、フリージャーナリストの歌田明弘さん(ブログ「地球村の事件簿」主催)、同じくフリージャーナリストの松浦晋也さん(ブログ「松浦晋也のL/D」)らとの討論を掲載していく。