桜咲き、23年越しの夢叶う~桑田真澄さん

 プロ野球投手として巨人軍で活躍し、米メジャーリーグにも挑戦した桑田真澄さん(41)が、4月2日、大学院スポーツ科学研究科の修士課程に入学した。  今後はスポーツ科学研究科のトップスポーツマネジメントコースで学び、一年で…

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 プロ野球投手として巨人軍で活躍し、米メジャーリーグにも挑戦した桑田真澄さん(41)が、4月2日、大学院スポーツ科学研究科の修士課程に入学した。

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 今後はスポーツ科学研究科のトップスポーツマネジメントコースで学び、一年で修士論文を完成させる予定。既に今年に入ってそのための勉強を本格的に始めていて、今は本を読んだりデータを見たりしている段階だという。本は寝室ベッドの枕回りに溢れるほどで、今は野球のことを考えるスペースが頭の中には全く無いと いうほど真剣だ。

 「一年という短い期間なので、集中して勉強しようと思う」というように、今期は日曜と月曜の週2日以外は学校で勉強に力を入れる。


 気になる勉強以外の学校生活については「小学校から野球をやってき続けてきたから、初の夏休みです」と笑い、部活については「野球部に入りたいけど、出来ないのなら見ることで参加したい」といったユーモアを飛ばす一面も見せてくれた。その一方、これから目指す最終的なゴールについて質問が及んだ時には「これまで野球にお世話になったので、野球界と日本のスポーツ界に貢献したい」と、真剣な表情で力強く応じた。


 入学式だが、今回の大学院受験の際に「お守り」として高校時代の早稲田受験票を持たせてくれた母親の敏恵さん、そして夫人の真紀さんも出席した。ハイライトの校歌斉唱では、高校3年の時、一度は早稲田校歌を勉強したという桑田さんだったが、実際に歌ってみると「…ワセダ、…ワセダ、…ワセダ」というくだりしか思い出せなかったそうで、これにはさすがに「1番から3番まで早く覚えたい」と照れた。


 桑田さんにとって早大入学は長年の夢。これまで高校時代に一度は大学進学を表明したが、ドラフト一位で巨人に指名され、結局はプロ野球を選んだ経緯がある。その23年越しの夢が叶ったことについて「自分の中で諦めかけていた時もあったが、人生諦めなければ」と話してくれたが、何よりも、戸山キャンパス式場前の「入学式」の看板を背に、家族で嬉しそうに写真を撮っていた姿がとても印象的だった。


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【取材・執筆・撮影:篠原豪】